2018年10月26日

最近読み返した本

久しぶりに三浦綾子著「利休とその妻たち」を読み返しました。

上利休とその妻たち.jpg 利休とその妻たち下.jpg

千利休は様々な時代小説で書かれていますが、小生としてはこの小説が一番です。類まれな天才の心の動き、究極の美を極めるための葛藤、織田信長や豊臣秀吉などの権力者の描写、どれをとっても思わずうなってしまいます。文が情景として立ち上がってくるような小説です。


「利休とその妻たち」に続き、読みたくなったのが阿部龍太郎著「等伯」、こちらも私の中での最上位の時代小説です。

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日本史上最高の絵画といわれる「松林図屏風」が描かれるまでの物語です。等伯を襲う過酷な出来事の数々、彼に関る人々の人物描写、聖と俗の狭間で悩み苦しむ様など、やはりうなってしまいます。「松林図屏風」をお披露目するラストシーンは感動です。

加藤廣さん、山本兼一さんも好きな歴史小説家です。本当に大変な想像力だと読み返すたびに思います。まだ読まれていない方は是非。お奨めです。

posted by 佐藤健治 at 17:47| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月18日

信長の棺

山本兼一さんが亡くなったとのこと、ご冥福をお祈りします。残念ですね、次回作を待っていましたが。

最近、兄貴から貰ったので遅ればせながら、加藤廣さんの本能寺三部作「信長の棺」「秀吉の枷」「明智左馬助の恋」を立て続けに読みました。いやいや面白かった。小説家の想像力は本当に凄いですね。歴史の謎が見事に辻褄を合せた形で小説化されています。加藤さんは長年経営コンサルタントをされていて、75歳に小説化デビューというユニークな経歴の方で、小説の中でも仕事で培った知識や洞察力、分析力が遺憾なく発揮されています。お薦めです。

信長の棺 上.jpg

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2013年07月17日

信長死すべし

山本兼一さんの小説「信長死すべし」を読みました。本能寺の変までの経緯について書かれたものですが、本当にそうではなかったのかと思える内容。「何故、明智光秀は信長を討ったのか」なかなか納得できる説がないと思っていましたが、この小説は流石説得力があります。凄い想像力ですね。「利休にたずねよ」が映画化されるようですが・・・利休が海老蔵でよいのか・・・。

信長死すべし.jpg

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2010年08月22日

藤原新也さんの最新刊

藤原新也さんの最新刊「死ぬな 生きろ」を読みました。写真、文に独特の世界があり、心打たれるものでした。「メメントモリ」や「インド放浪」は引き込まれてしまうような強い引力がありましたが、この本は静に語りかけてくるような、向こうから湧き出て来るような印象を受けました。

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2010年07月15日

日本振興銀行事件

江上剛さんが日本振興銀行の新社長に就任したとのこと。江上さんの小説「金融庁物語」をそのまま実話にしたような今回の事件、シナリオ通りといった感じです。

ホン.jpg

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2010年06月24日

江上剛さんの小説

江上剛さんの小説に嵌っています。特に「我、弁明せず。」は大変面白く読みました。戦前、戦中にかけて活躍した財界人、池田成彬の人生を綴った物語です。一銀行マンから三井銀行のトップへ、私利私欲なく潔癖な人柄、「何としても戦争をやめさせる」という強い意志で歴史の波に立ち向かった英雄のドキュメンタリー小説として素晴らしい本です。

本.jpg

posted by 佐藤健治 at 18:38| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月22日

神の器

神の器を読みました。今までにない歴史小説ではないでしょうか。史実に基づいていますので小説を超えた重さを感じました。陶工の人生、井戸茶碗の本当の価値・・・時間をかけて解釈を深めないとならない内容でした。村理野事務所時代に還元焼成で焼いた外装タイルの製品検査で有田に伺った折、色々調べある程度は判ったつもりでしたが、自分の理解が大変浅かったことが判りました。

神の器 上.jpg 神の器 下.jpg

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2010年02月28日

神殿か獄舎か

久しぶりに「神殿か獄舎か」を読み直していますが、やはり最高に面白い。長谷川先生の凄さに改めて感服しています。今回読み直し「究極の獄舎、獄舎の最高峰とは茶室ではないか」という考えに至りました。利休の待庵、武者小路千家の官休庵しかり。4月2日の目黒区美術館のレクチャーまで考えをまとめ皆さんにお話できたらと考えています。

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2010年02月11日

藤原新也さん

藤原新也さんが珍しくテレビに出演していました。テレビでみたのは2回目、その2回以外出演されていないのでは。「わたしが子どもだったころ」という番組で当時の様子を映像化したものと語りで構成されていました。エッセイなどで読んでいましたので幼少時代のことは知っていましたが映像でみるとまた違った感じで、語りも静かで印象的でした。学生時代、藤原さんの「インド放浪」と出会い「人は犬に食われるほど自由だ」という写真と言葉に衝撃を受けたことを思い出します。

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2009年12月25日

村野先生と私

村野先生の追悼文集「村野先生と私」を「村野藤吾建築案内」の編集責任者の石堂さんから頂きました。この本は大変貴重で先生と親しかった方のみに配られたものです。村野作品を支えた清栄の方々、いうなれば利休に仕える長次郎がそれぞれの思いを綴ったもので、どの文章を読んでも“ものを造る厳しさと喜び”が伝わってきます。「この本は佐藤さんが持っていることが相応しい」と光栄なお言葉共に頂戴しました。最高のクリスマスプレゼントです。

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2009年12月17日

村野藤吾建築案内

村野藤吾建築案内の編集関係者の忘年会がありました。TOTO出版遠藤編集長、御担当の桑原さんの御苦労や編集委員の皆さんの努力は並大抵ではありませんでした。今回、御手伝いをして「本を造ることは建築を造ることと同じだ」と実感しました。

写真家の小林さんは日本各地を廻り村野作品を撮影されました。村野作品に一番多く触れたのは、村野先生以外では間違いなく小林さんでしょう。掲載されている“「村野建築とは何か」という夢 ”という文章は、直接建築をみて廻った小林さんならではの感性が際立った面白い切り口で書かれています。

TOTO出版は、大変いい本を次々と出版して建築ジャーナリズムを牽引しています。私もずっと欲しいと思っていたアアルトやカーン、アスプルンドなどの本をどんどん出版して頂いて感謝しています。この「村野藤吾建築案内」も掛替えのない本になったと思っています。

posted by 佐藤健治 at 17:33| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月26日

沈まぬ太陽

「沈まぬ太陽」を読み終えて、この本はバイブルだと感じています。特に人々の安全に関る仕事、航空関係はもちろんのこと鉄道、そして我々建築の分野についても同じです。更に企業や組織、政治や官僚のあり方、人間の存在、尊厳、様々なメッセージが込められています。近々映画の方も観に行きたいと思います。

posted by 佐藤健治 at 17:49| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月19日

沈まぬ太陽

山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」を読み始め三巻目の「御巣鷹山篇」に入りました。この事故が報じられた時は確か高校生でしたが、その悲惨な報道に遺族の方々の気持ちを思い心が痛みました。この航空事故では会社を守るための姑息な情報操作が行われた事実があったそうですが、JR西日本の福知山線事故でも同じような会社の体質が問題になっており本当に憤りを覚えます。

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2009年11月09日

熊谷達也さんの本

「マイ・ホームタウン」は、熊谷さんの子供の頃のエピソードを綴った本です。熊谷さんが育った登米は私の母方の実家の白浜から北上川を遡ります。有名な木造の学校や古い街並みが魅力的で度々訪れました。土地勘のある街が舞台ですから景色を瞼に浮かべながら楽しみました。今時期は北上川に鮭が遡上が見られ紅葉とあいまって旅をするにはよい季節です。登米と雄勝は日本で唯一スレートが採れるところで、周辺の集落は美しいスレート屋根の古民家が残っています。この家並みが私の建築家としての原風景です。

マイ・ホームタウン.jpg
posted by 佐藤健治 at 16:20| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月08日

利休にたずねよ

山本兼一さんの「利休にたずねよ」を読みました。予想していた深遠な世界とは異なり生々しい心理描写で驚きました。利休も秀吉も私たちと同じ「人」として捉えられ、悩みや嫉妬、心の機微がリアルに迫ってくる小説でした。このような書かれ方は試みとしても面白く、近々もう一度読み返してみようと思います。

利休にたずねよ.jpg

posted by 佐藤健治 at 15:27| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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