2016年12月27日

和風の意味 − 風土に根ざすということ

白浜の家


震災から5年を経た4月、ようやく高台の敷地に引渡しがありました。翌5月着工、10月に竣工しました。


敷地は白浜の背後にある高台で、正面に雄勝の山々を望む追波湾を一望、雄大な北上川と交わります。


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十三浜にはこの地ならではの仕来りや伝統色濃く残っていましたが、時代の流れや津波によって、長い年月の間に育まれた大切なものの多くが消えてしまいそうです。


嘗ては対岸の雄勝で産出される天然スレートで葺かれた入母屋大屋根の連なる美しい家並みの集落が十三、それぞれの入江ごとにありました。リアス式海岸の起伏のとんだ崖や森に囲まれた小さな扇状地に連なる家々は独特の美と存在感を醸し出していました。


この地域では敷地の奥中央に母屋、その矩折にこま屋といわれる付属屋(納屋)が配されます。漁業、農業、林業を生業とするため、こま屋は作業スペース、倉庫、貯蔵庫を兼ねた役割を持っています。


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伝統的に母屋は南向きで、広い土間の奥に囲炉裏のある広い板の間、東側に広縁、奥に畳の間があり、仏壇の上に大きな神棚が祭られています。西側が厨房で外に魚を捌く流し、こま屋と繋がります。家長は横座という囲炉裏の東側に座るのが慣わしになっています。


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この「白浜の家」はこの仕来りや習慣を大切に、且つ現在のライフスタイルをバランスよく融合した住まいです。更に家の“格”も重要視されるため、姿も伸びやかで、風格のある堂々としたものでなければなりません。


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新たに形成された高台では様々な事情により、大切に育まれてきたことが無くなってしまったように感じられます。白浜の家はDNAを受け継ぎ、その豊かさを後世に伝えたいと願い共に造り上げた住まいなのです。


posted by 佐藤健治 at 17:52| 和モダンについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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